介護計画でのケアマネージャーの目標設定

ケアマネージャーが介護計画をプランニングするにあたっては、利用者の自立を目指した、目標志向型の計画を立案する必要があります。そして適切な目標を設定するためには、幾つかの考え方を知っておくことが不可欠になります。

その中でも役立つのが、長期目標と短期目標を設定する考え方です。まずは、利用者を取り巻くプラス因子やマイナス因子、さらに環境因子などをよく把握しながら、長期目標やサービス内容を考えます。この理由は、目の前にある課題ばかりに対応していると、利用者の将来への展望が不明確になり、今後の生活に向けた具体的なケアサービスを提供できなくなるからです。あくまでも利用者の一生にわたる時間軸に沿って、目標を立てることが重要になります。

この場合には、利用者にとって目標が実現可能か不可能か、あるいは努力次第で何とかできるのかといった視点で、きめ細かく目標レベルを決めていくのがポイントです。設定した長期目標が、本人やその家族にとって目指しやすいものであれば、目標達成へ向けてモチベーションUPにもつながります。

さらに、作成した長期目標を利用者やその家族に提案した上で、両者相互の希望やニーズを擦り合わせながら、納得のいく長期目標をつくり上げていきます。続いて長期目標のニーズを抽出して、そこから短期目標の設定を行います。短期目標は、抽象的で漠然としたものではなく、誰が見ても実現可能性が高く具体的なものを設定します。この際には、プラス要因ばかりに目を向けるのではなく、マイナス要因の改善にも注目して、それを解消できるように計画を立案しましょう。

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